2005年10月27日

飯嶋和一再び [読書日記]

始祖鳥記始祖鳥記
飯嶋和一

文庫本, 小学館, 2002/11

 Amazonから初めての紹介料が入った。2,333円。このブログの開設が今年3月だから、約8ヶ月でようやくこの額。もちろん微々たる額だが、それでも、ウチのお粗末なブログも多少なりとも世間様との関わりを持っていたのだと思うと、ちょっとうれしい。これで単行本なら1、2冊、文庫本なら3、4冊買える。さて、何を買おうか……。

 ってんで、ひとまず選んだのが飯嶋和一の『始祖鳥記』。昨日、あまり充実感が得られなかったと書いたあの『雷電本紀』の飯嶋和一である。続きを読む
2005年10月26日

雷電本紀 / 飯嶋和一 [読書日記]

雷電本紀雷電本紀
飯嶋和一

文庫本, 小学館, 2005/06/07

 飯嶋和一『雷電本紀』を読み終える。日記をめくってみると、読み始めたのが12日だから、10日以上かかった計算になる。最近はTVで野球を見たりゲームをしたりで、休日にもほとんど本を読んでなかったからなあ……。

 まあ、それはさておき、この作品、帯には『飯嶋和一を知らない人生なんて……』、裏表紙には『傑作揃いの飯嶋和一の歴史小説の中でも……』と仰々しい宣伝文句が並んでいる。が、読み終えての佐吉の率直な感想は、それほどでもなかったかなあ……なのである。続きを読む
2005年10月12日

エドウィン・マルハウス / スティーヴン・ミルハウザー [書評]

エドウィン・マルハウス−あるアメリカ作家の生と死エドウィン・マルハウス−あるアメリカ作家の生と死
スティーヴン・ミルハウザー / Steven Millhauser
岸本佐知子

単行本, 白水社, 2003/08

 『エドウィン・マルハウス−あるアメリカ作家の生と死(1943−1954) ジェフリー・カートライト著』というのが正式なタイトルである。10歳にして不朽の名作『まんが』を物し、11歳で夭逝した天才作家の生涯を、彼と同い年の少年が書き記した伝記、という風変わりな構えの小説である。「幼年期」、「壮年期」、「晩年期」の三部に分け、巻頭には著者自身のまえがきに加え、文学者と思しき(架空の)人物が寄せた序文まで添えるなど、本格的な評伝を模した凝った作りになっている。

 伝記の著者ジェフリーは、生後六ヶ月のときに、隣家に生まれたこの物語の主人公エドウィンに出会う。以来、ジェフリーはこの隣人にして親友の行動をつぶさに観察し、並外れた記憶力をもってそれを精緻に再現してゆく。幼児期の言葉遊びに見られる天才の萌芽、絵本や玩具への強い執着、さまざまな友人たちとの出会いと彼らから受けた影響、身を焦がすような初めての恋、そして壮絶な創作活動と、自らをそうした世界に永遠に封じ込めようとするかのような凄絶な死。ジェフリーは大人顔負けの洞察力と表現力とによって、ときに慈愛に満ちた眼差しをもって、またときに辛辣な批評を交えながら、それらを冷徹に綴ってゆく。続きを読む
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