2006年09月11日

成功する読書日記 / 鹿島茂 [読書日記]

成功する読書日記成功する読書日記
鹿島茂

単行本, 文藝春秋, 2002/10

 あるいはタイトルから、「こうすれば必ず出世する」とか「オレはこうして成功した」とかいった、ビジネス書や生き方指南書の類を想像された方もいらっしゃるかもしれない。が、そうではない。本書は、1998年から2001年にかけて雑誌『週刊文春』に連載された著者の「私の読書日記」を収録し、あわせて読書日記をつけることを通して読書をより充実したものにする方法を説いたものである。著者は、フランス文学者にして翻訳家、エッセイストとしても知られる鹿島茂。彼の「読書日記」で紹介されている書籍も、ほとんどが人文系のそれである。

 さて、佐吉がこのブログを開設してから一年半になる。更新は平均して月に数回という怠慢きわまりないブログだが、それでも佐吉は佐吉なりに、さまざまな書籍について、書評(と自分では思っているもの)や雑感やその書籍に関連した身辺雑記などを書き散らしてきた。本を読んで何かしら感じるところがあれば、それを誰かに伝えたいと思う。しかしいざそれを実行しようとすると、今に至るも何をどう書いたら良いのかさっぱりわからない。わからないままに佐吉はこうして駄文を晒し続けている。だからいきおい書店でもこうしたタイトルに目が行く。そうして見つけたこの本は、佐吉にとって案外掘り出し物だった。続きを読む
2006年09月05日

星を継ぐもの / ジェイムズ・P・ホーガン [書評]

星を継ぐもの星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン / James Patrick Hogan
池央耿

文庫本, 東京創元社, 1980/05

 SF好きな方には定番とも云える作品の一つだろう。『星を継ぐもの』は、本国イギリスでの発表が1977年、邦訳は1980年に刊行され、その翌年、さまざまなメディアの優れたSF作品に贈られる星雲賞の海外長編賞を受賞している。著者ジェイムズ・P・ホーガンは、これ一作で一躍スターダムにのし上がったという。

 人類が有人惑星探査を始めた近未来、月面に穿たれた洞窟で、宇宙服に身を包んだ一体の死体が発見された。綿密な調査の結果、その死体は現生人類、つまり我々とまったく同じ特徴を有していながら、死後5万年を経過したものであることが判明した。この男は何者か。地球上で進化した人類なのか、それとも他の惑星から来た未知の生命体なのか。あらゆる分野のトップクラスの科学者がその謎の究明にあたり、議論百出、百家争鳴、世界中が騒然とする。そんな中、今度は木星の衛星ガニメデで、明らかに地球のものではない巨大宇宙船と、地球上の生物とはまったく系統の異なる生物の死骸が発見された。宇宙船は、2500万年前に難破したものだった……。続きを読む
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