2005年06月14日

火を喰う者たち / デイヴィッド・アーモンド [読書日記]

火を喰う者たち火を喰う者たち
デイヴィッド・アーモンド / David Almond
金原瑞人

単行本, 河出書房新社, 2005/01/14

 今日はK駅ビルのB書店に立ち寄った。河出書房奇想コレクションの新刊、シオドア・スタージョンの『輝く断片』が平積みされていたが、今日のところはひとまず見送る。その代わりに、というわけではないが、手に取ったのは同じ河出書房のデイヴィッド・アーモンド『火を喰う者たち』だった。

 著者のデイヴィッド・アーモンドは初めて聞く名前だ。訳者あとがきによれば、作品は決して多くはなく、また、そのいずれも英語圏でベストセラーになっているというわけでもない。が、そのことごとくが翻訳され、日本で出版されているという。『火を喰う者たち』はそんな彼の最新作だ。表紙には、天に向かって巨大な炎を吐き出している男の姿が描かれている。実を言えば、佐吉がこの本に惹かれたのは、この表紙に負うところが大きい。

 訳者金原瑞人はさらに言う。『どちらかといえば独特の文体と独特の味わいが特徴の、読者を選ぶタイプの作家だ』と。ぱらぱらとページをめくって何箇所か読んでみる。簡潔でスピーディーな、リズム感のある文体。佐吉の好きな文体だ。やや会話文の多いところは佐吉の好みからちょっと外れるが、それも気になるほどではない。

 物語は、1962年、米国がキューバを海上封鎖し、ソ連船の入港を阻止した、いわゆる「キューバ危機」を背景に描かれた、イギリスの少年の話……らしい。
 アーモンドの何がそれほど魅力的なんだ、と思っている人には『火を喰う物語』を勧めておこう。これまでに訳されている四冊ほどには不思議でもなく不気味でもない物語で、ほかの四冊以上にじわじわと切なさがこみあげてくる作品だからだ。
「訳者あとがき」より
 「ほかの四冊」は読んでいないが、佐吉はこの本を読んでみることにした。

関連(するかもしれない)記事
肩甲骨は翼のなごり / デイヴィッド・アーモンド [読書日記]
ヘヴンアイズ / デイヴィッド・アーモンド [読書日記]

関連(するかもしれない)書籍

この記事へのコメント

こんにちは。
以前一度カキコミさせて頂いた黒猫クロマティと申します。
「火を喰う者たち」素晴らしい小説ですよね。私のブログでも以前取り上げたので、トラックバックさせて頂きました。

Posted by 黒猫クロマティ at 2005年07月01日 17:40
コメント、そしてトラックバックどうもありがとうございます。

『火を喰う者たち』は、上にも書いたように書店で偶然見つけた本でしたが、これは佐吉にとっては思わぬめっけものでした。金原瑞人氏のあとがきの言葉も決して大袈裟なものではありませんね。いずれあらためてここにもレビューを載せようと思っています。

Posted by 佐吉 at 2005年07月04日 15:25

コメントを書く
お名前: [必須]

メールアドレス:

ホームページURL:

コメント: [必須]



この記事へのトラックバック

「火を喰う者たち」
「火を喰う者たち」デイヴィッド・アーモンド著・金原瑞人訳 と言う小説を読みました。 これはかなり良かった。読み終わって思わずこの作家の作品を更に2冊購入しました。 イングランド北部の寂れた海辺の町に..

Everyday I Write The Book at 2005-07-01 17:38

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。