2008年04月11日

「書評の鉄人」に選出されました [雑記帖]

 タイトルにもあるとおり、このたび佐吉は、オンライン書店ビーケーワン(以下、bk1)の「書評の鉄人」に選出されました! ヽ(^▽^ ノ ワーイ

 もっとも、いきなりそんなことを云われても、何のことかさっぱりわからないという方もいらっしゃるでしょうから、まずはひと通り事情をご説明 (ゝ_∂ b

 bk1 には、Amazon のカスタマーレビューと同様、ユーザーが書評を投稿できるシステムがある。そしてさらにサイト内に「書評ポータル」というページがあって、毎週金曜に更新されるそのページで、「今週のオススメ書評」10本をはじめ、その週に投稿された書評のうちからユニークなものをいくつか紹介している。

 書評が「オススメ書評」に選ばれた評者は「オススメ評者」に登録され、さらに「オススメ書評」を重ねると「書評の鉄人」に選出される。「鉄人」に選ばれるには、書評の内容はもちろんだが、それなりの数も必要らしい。佐吉の見立てでは、ある程度のレベルの書評を、最低10本は投稿しなければならないようだ。

 佐吉は2月に書評を投稿し始めた。内容は基本的にこのブログに載せているものと同じ。ただしむこうは字数制限があるので、ほとんどの場合それに若干手を加えている。

 初めて投稿した『家守綺譚』の書評は箸にも棒にもかからなかった。が、2本目の『煙る鯨影』の書評が「オススメ書評」に選ばれた。思いも寄らないことだった。佐吉が投稿を始めたのは、こんな閑古鳥でさえ愛想を尽かしそうな辺鄙なブログに書くより、bk1に投稿したほうがよっぽど多くの人の目に触れるだろうという理由からだったのだが、それで佐吉も欲が出た。さらに投稿を重ね、6本目の『恥辱』の書評で2度目の「オススメ書評」をげっと。そして今週、通算10本目と11本目の書評を投稿して、めでたくというか目論見どおりというか、「書評の鉄人」に選出されたのである。

 新鉄人は、「書評の鉄人」のページで紹介される。そこでの文芸書担当者さんによる佐吉の紹介文は、こんな感じだった。
新鉄人誕生!“佐吉”さん

“佐吉”さんは、文芸書を中心に書評を書かれている方です。緻密な分析の中に作品への深い愛情が感じられます。内容紹介も丁寧で、「読む気」にさせてくれる滋味溢れる文章です。
 「滋味溢れる」なんて佐吉も使ったことのない形容詞にはちょっと照れちゃうけど、それにしても、「緻密な分析」に「深い愛情」、そして「内容紹介も丁寧」で「読む気にさせてくれる」か。なるほど、さすがは文芸書担当者、いいとこ突いてるなあ。

 ……って、いや、別に自画自賛してるわけじゃなくて、ほら、たまにどこかで自分のブログを紹介したりするときとかあるじゃない? そういうときって、自分の書評をなんて説明したらいいか、いっつも悩んじゃうのよね。普段、他人様の文章について云いたい放題云ってるくせに、じゃあ自分の文章はどんなんだって聞かれると、ちっともうまい言葉が浮かんでこなくて答えに詰まっちゃう。けど上の紹介文は、多分にお世辞が入っているにせよ、佐吉の書評の特徴を実に端的に云い表してるなあ、と、佐吉は感心、いや、脱帽したのでした。

 以前にもここで書いたんだけど、佐吉が書評を書くようになったきっかけは、沢木耕太郎の『世界は「使われなかった人生」であふれてる』という映画評の本だった。この本のあとがきで、沢木はこんなことを云っている。
 この「映画評」が批評でないのは無論のこと、もしかしたら感想文ですらないのかもしれない。私にとってこの一連の文章を書く作業は、心地よい眠りのあとで楽しかった夢を反芻するようなものだった。

 私は、その夢がどのように楽しかったかを説明する前に、まずその夢がどのようなものだったかを説明したかった。いや、その夢がどのようなものだったかを上手に説明することができれば、それが楽しさを説明することになると思っていたところもある。

 ともあれ、大事なことはその「夢」の面白さが読み手にうまく伝わることである。読んだあとで、これはぜひ自分でも見てみたいと思うようなものが一つでも二つでもあれば嬉しいのだが。
 佐吉はこの一節を、書評を書くうえでの座右の銘にしていると云っていい。何より大事なのは、それが何なのかを伝えること。そして沢木の云うように、そのことを上手く伝えることができれば、それがなぜ面白かったのかも、それを佐吉がどう面白いと感じたかも、おのずと伝わるはずだ。そのうえで、ならば自分も読んでみようと思う人が一人でもいれば、評者としてこんなにうれしいことはない。もちろん佐吉の駄文など、沢木の文章とは比ぶべくもないけど、書評を書く際には、常にこの一節を念頭に置いてきたつもりだ。そんなわけで佐吉は、上のbk1での紹介文に、少なくとも、ずっと見据えていた方向から足を踏み外してはいなかった、と云ってもらえたようで、よく書いてもらったからという以上に感激した、というわけなのでした。

 実は昨夜、この雑記とほぼ同じことをmixi日記にも書いた。冗談の入り込む隙もなさそうなこのブログと違って、佐吉はmixi日記にはバカなことばかり書いている。それをのぞいた細君の康文曰く、「書評の鉄人、日記は別人」。

 はあ、左様ですか…… (-_-;;;

世界は「使われなかった人生」であふれてる世界は「使われなかった人生」であふれてる
沢木耕太郎

文庫本, 幻冬舎, 2007/04

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この記事へのコメント

書評については、すみません、勉強不足でよくわかりませんが。
おめでとうございます。

Posted by ボギー at 2008年05月08日 12:36
ボギーさん、はじめまして。ハードボイルドなコメント、どうもありがとうございます。

ウチはご覧のとおり面白味のないブログですが、ボギーさんのブログはいつも楽しみに拝見しています。先ほど「ポチ」もしておきました。

これからもどうぞよろしくお願いします。

Posted by 佐吉 at 2008年05月08日 21:03
はじめまして
足跡から来ました。
私のブログは、映画の感想が中心ですが、読書も負けないくらい好きなんです。
これからは、新作購入のヒントにしたいと思います。
愛のところにも来て下さい。
待っています。

Posted by 友坂 愛 at 2008年06月01日 23:37
はじめまして。コメント、どうもありがとうございます。

ウチのブログはご覧のとおり、ベストセラーや流行作家の作品をあまり取り上げていないので、どの程度役に立つかはわかりませんが、多少なりとも参考になれば幸いです。

そちらのブログにもお邪魔しました。とても丁寧なレビューで、楽しく読ませていただきました。今後ともどうぞよろしくお願いします。

Posted by 佐吉 at 2008年06月04日 20:49
はじめましてドンチャックといいます。
僕のブログのあしあとに佐吉さんの訪問記録があったので、こちらのブログにうかがってみました。僕も似たようなブログをやらせてもらっているので、佐吉さんのブログを参考にさせていただきたいと思います。それと読書ネットワークを作りたいので僕のブログにリンクを貼らせていただきました。一応ご報告しておきます。ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。

Posted by ドンチャック at 2008年06月10日 21:26
ドンチャックさん、はじめまして。コメント&リンク、どうもありがとうございます。

そちらのブログ、拝見しました。いろいろとユニークな書籍を取り上げていらっしゃいますね。またお邪魔します。こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。

Posted by 佐吉 at 2008年06月14日 22:53

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